僕の短所をジョークにしても眉をひそめないで

HEY!HEY!HEY!を見て背中に迫る危機に怯えている。ヤっちまったんじゃないか、こりゃヤっちまったんじゃないか、マジで全国区になっちまったんじゃねえか、それは同時にチケットを取るのが前回以上にどんなに困難でくじけそうなKAN状態になっちまったんじゃねえかっつーの!!! それどころか今日になってやっと気付いたのだが、どうやら僕はインストアライブに落選したらしい。なぜならライブのレポを見るたびに腹の底からドス黒い何かが這い上がってくるからだ。来る日も来る日もポストをのぞけど、入っているのは裏DVDのチラシばかり、買ってしまうばかり、そしてガンガンモザイクが標準装備されているばかり。イープラスどころかタワレコにまで見放されるとは……これはアミューズの方針として組織ぐるみで俺・徹底的排除命令が下されているとしか思えない。なにがそんなにお気に召さないのだろうか。考えられることは2つ。AXでのPerfume「ぐるぐるユー!」時にあ〜ちゃんとのっちからの爆撃を受けたため、あ〜ちゃんとのっちが僕を争ってガチでケンカしてしまったのではなかろうか。これは極めて深刻な事態である。なぜなら僕が最も好きなのはかしゆかであるからだ。二人の気持ちには応えることが出来ない。申し訳ないとしか言えない。そして、あまり現実的な結論ではないが考えられるもう1つのケースとして、こんな肥溜みたいな文章を平気で垂れ流しているからだ。Perfumeファンのイメージをフルスロットルで下げてしまってすいません。調子に乗ってマ●コゾーン、またはマンコゾーン●とか書いてアンテナすげー外されてすいません。僕もハロプロブロガーだった頃はオシャレでポップでキュートでならしていた(馬鹿にされていた)のですが、いざオシャレPerfumeブロガーな日記を書こうとすると、なにをしたらいいのかわからなくなってウンコを投げつけたくてしょうがない衝動に駆られてしまうのです(みなさん一度は経験ありますよね!)。だから今日はハロプロヲタとしての初心も改めるべく、以前記述したハロプロPerfume運命の出会い、”柴田あゆみの気分はメロンメロン!(2003-07-31)”を書き起こしながら感想を書いてみたいと思います。




柴ちゃん=無表記、あ〜ちゃん=あ、のっち=の、かしゆか=か、Perfume3人=P


「ではですね早速今夜のゲストの方をご紹介しましょう、今夜のゲストは8月6日にニューマキシシングル、スウィートドーナッツを発売されるこの方達です」

の「気分はメロンメロンを、お、お聞きの皆さん、」
P「こんばんは〜! Perfumeです!」
あ「Perfume西脇綾香あ〜ちゃんでーす! あ〜ちゃんって呼んでくださーあいっ! イェイ!」
か「Perfume樫野有香かしゆかです! よろしくおねがいしまーす」
の「Perfume大本彩乃、のっちです、よろしくおねがいしまーす」

既にこの初号機Perfume段階で大・中・小の奇麗なコントラスト・テンションを描きながら自己紹介をしている。初めて合コンにやってきて頑張りすぎちゃった男子的なあ〜ちゃん、世界の果てを見てしまったような勢いで声がフェイドアウトしてゆくのっち、そして完璧な中間管理職を務めるかしゆか

「と言うわけで今夜のゲストはPerfumeの、大本彩乃ちゃんことのっちさん? そして樫野有香ちゃんかしゆかちゃん、西脇綾香ちゃんあ〜ちゃん、3人をお迎えしております」
あ「はい」
「みなさん声が可愛らしいですねぇー」
あ「えぇーぜんぜんそんなこと」
「(かぶせて)あ〜ちゃんでぇーす!って」
P「ふははぁ!」
あ「そんなぁーぜんぜんですよぉー」
「おいくつなんですかー?」
の「えぇーっと」
P「14です」
「みんな14歳」
P「はい」
「っていうことは中学?」
P「3年生です」
「3年生!? あらまぁカワイイですねホントに」
あ「うふふふ」
「いやーホントに若いんですけども、あのですね、この3人Perfumeさんはですね、現在BEE-HIVEのメンバーとしても活躍中ということで、このBEE-HIVEっていう、なんていうんですかね、ユニットっていうんですかプロジェクトなんですか?」
か「プロ…ジェク…ト?」
「これはどんな人たちが集まって出来てるんですか?」
あ「えーと、アミューズのユニットの子達で、Buzyっていうグループと、BOYSTYLEっていうグループと、ソロの子が四人とPerfumeで成り立ってるユニットなんですけど、17人いるんですよ、そのグループでBEE-HIVEっていうのをやってます!」
「おー、じゃあもうなんかクラスみたいな1クラスできちゃうぐらいですよね」
か「1クラスの女の子分ですね」
「あー楽しいですかやっぱ」
P「楽しいです」
「おーっフフフ」
P「うふふふ」
「あのー2001年に広島出身ということなので、広島で結成して、えーっとOMAJINAI★ペロリ、彼氏募集中の2枚のシングルを広島限定でなんと2000枚売り切ったということなんですけども」
P「はーい」
「すごいですね2000枚」
か「すごいですよね」
「広島限定ですもんね」
P「はい」
「今回、スウィートドーナッツという曲を発売されるんですけども、カワイイーですよね」
P「あははは」
「最初、歌詞を見て、ナンダーコノ歌詞はー?って思って、カワイイーと思って、ドーナッツドーナッツ言ってるよーって思って」
あ「すごいドーナッツ」
「で曲聴いたらこれがこう曲にもあってるし、なんかみんなの可愛らしい声とかにもあってるし、なんか、3人はリーダーとかいるんですか?」

このタームには瞠目ポイントが山ほどあるのだけど、まず第一に笑っちゃうくらいのっち喋らず、不動、マジで動かざること山の如し。あと、あ〜ちゃんがハンパじゃなくロリ声。ヤスタカが苦手だと言っていた旧態依然なアイドル象を守っているあ〜ちゃんがいた。そして広島限定シングルを2000枚売っていたことにビックリ。でもなんだかんだで度肝抜かれるのは柴ちゃんの圧倒的な心ここにあらず感。ミムさんは「薄く失礼」と表現されていたが、改めて聞きなおすとカルピスの原液レベルで失礼だ。しかもこの天上天下唯我独尊トークは、新人アイドルであろうがなかろうが無差別に牙をむく。それが柴田あゆみの恐るべきところだ。柴ちゃんハロプロNO.1のドSだと評されるが、ただ単に真心をどこかで落としてしまったのではないかと恐怖するときがある。最後の一行にもその闇が垣間見える、今まで歌を褒めていたかと思えば、時空が捩れたのかと戦慄が走るほどの急激な話題転換。柴ちゃん綾波レイ説浮上(クローンとして南波杏ガチャピンが有力)。

あ「リーダーは」
か「リーダーはいないです」
「いない!? じゃあなんかまとめ役ーとか、この子が喋る役ーとか、割と喋る子ーとか」
あ「あ〜」
あ〜ちゃん!」

完全なる誘導尋問をしながら微妙にあ〜ちゃんを皮肉ってるのもすごい。

あ「あのあ〜ちゃんは絶えず喋るんですよーいっつもーあははは!」
「明るいですよねー」
あ「うるさいんでーちょっとうふふふ」
か「いつも盛り上げてくれるんですよ」
「おー盛り上げ隊長だ、あ〜ちゃん。のっちさんは?」

この柴ちゃんのすこぶるやる気を感じさせない語彙のセンス、完璧です。そして始まって4分、マジで一言も喋っていなかったのっちについに話題が振られる! 固く閉ざされた口からついに発せられたのっち驚愕の一言は!

の「のっちはー、なんかあるっけえ?」

柴ちゃん以上にやる気が見えない「テメェこんだけ時間あんだから用意しとけや」な出たとこ勝負の姿勢! デビュー前の新人だというのに全く覇気がうかがえないフリースタイル具合にマジ泣けたっス! 現在へ連綿と続く一貫したフリーダムのっちにいや泣けたっス!

か「なんだろうね」
あ「なんだろう……」
か「……癒し?」
の「はははは!」
「癒し系!」

メンバー愛に溢れる2人が無理やり搾り出した答えが『癒し』!!! 2003年型のっち(も)ファイト!

あ「うん、かもしんない」
の「まあボーっとしてるからね、いっつも」
か「なーんかね」
「天然だ!!!」

ナチュラル担当柴田、仲間を見つけたとばかりにPerfumeの話を遮って断言! 今日イチのテンションの高さでした。

か「う〜ん?」

しかしド新人であるかしゆかに即座にやわらかく否定される! この頃からかしゆかの意思は強い!

の「なんかでもボーイッシュって言われるんですよ」
あ「でも別に普通の女の子と比べたらぜんぜんボーイッシュじゃないんですけど」
「3人の中だとー」
あ「ボーイッシュかなあって」
かしゆかちゃんは? なんかちょっとお姉さんっぽいねえ」
か「最近よく言われるんですよ」
の「一番シッカリしてるんです」
「あ、そうなんですか、しっかりもんだ」
か「管理……人」
「管理!!!」

なにがそんなに面白かったのかサッパリわからないんだけど柴ちゃん爆笑。それを見たPerfumeも愛想笑い。この孤高なるセンスが、笑いという一点に関しては非常に残念な石川梨華さんと巧くやってゆける芯の部分だと思う。

あ「なんかあのーチケットとか、大事なものを渡されるとき必ず全部かしゆかに行くんですよ、で、あれ貰ってない!? あ、ゆか持ってるよーって言って、なんで知らなかったー!みたいなことがよくあるんです」
「じゃあマネージャーさんたちもーかしゆかちゃんに新幹線のチケットみんなに渡しといてーみたいな」
P「はい」
「あーそうなんだ」
あ「なんでなんでしょうね」
「管理部みたいな」
か「はい、管理人」
「ではですね、ゲストの方に今までに心に残っている言葉や好きな言葉をちょっと訊いているんですけども、今日はどなたの好きな言葉にしましょう、どなたに訊きましょう」

見逃しがちだが最後の4行。流れるような会話がなされていたが、一つも言葉のキャッチボールが成立していない。ここでやっと思い出したのだが、柴ちゃんだけでなくPerfumeも基本トーク投げっぱなしだ。

あ・か「じゃあーのっちで!」
「のっちゃん!」
の「はい」
「お願いします、じゃあ」
の「えーっと、好きこそ物の上手なれです」
「おー」
P「うぅーん」
「これは?」
の「あのーやっぱり歌でもダンスでも、ダンスが嫌いだったらやっぱり楽しくなくて、練習とかもしなくなっちゃうじゃないですか、だからやっぱり遊び感覚っていうか、好きだとー、なんか常に踊ってたり唄ってたりできるから、凄い好きな言葉です」
「なるほどありがとうございます! では早速ココで一曲お聞きしたいと思います、じゃあ曲紹介のほうお願いします」
あ「はい、8月6日にリリースします、スウィートドーナッツ」
P「聞いてください!」

曲に行ったところで一つ気付いたのは、柴ちゃんは興味ないとき「おー」で誤魔化す。そしてやっと長文を喋ったのっちの熱いスピーチには何一つ触れずに曲紹介へ。

「続いてはこちらのコーナーです、『どちらかどちらかせぇーの!』このコーナーはですね、柴田とゲストの方で色んな状況での二つの選択問題に答えて行きます、じゃあどちらかどちらかせぇーの!の合図で一緒に答えてくださーい!」
P「はぁい!」
「それでは早速いきますね、京都府のウメゾウくん、覚えるのが難しいのは歌詞かダンスの振りか、どっちか? いいですか? じゃあ行きますね、どちらかどちらかせぇーの!」
P「振り!」
「これはねえ、振りですよね」
あ「振りですねえ」
「ね、結構みなさんも踊るんですかあ?」
か「結構踊りますね」
「おーやっぱり歌詞よりぜんぜんダンスのほうが」
あ「歌詞はやっぱりなんか、こうーなんていうんですかね、こうー物語が一応あるじゃないですか、だからなんかこういう物語みたいな感じですぐ覚えられると思うんですけど、やっぱ振りは、ちょっとやっぱり」
か「ちょっとだけ違うとかが出てくるとすごい間違えちゃうんですよ」
「一回こう飛ばしちゃったりすると、もうあとが続かなったりとか」
か「ありますね」
「3人だし、フォーメーションっていうんですか位置とかもあるしね」
P「はい」
「はー、ダンスの振りの方が難しいんですウメゾウくん」
か「ウメゾウくん難しいです」
「難しいんですよ、じゃあウメゾウくんもやってみたらわかると思います」
あ「是非やってください!」
「じゃあここでゲストのPerfumeのみなさんからお知らせお願いします」

最後の締めが「ウメゾウくんもやってみたらわかると思います」なんていうコロンブスの卵的な大味MCが成立していた時代があったことに感動した。ここでBEE-HIVEの七大都市ツアーの告知。たどたどしいかしゆかの告知をフォローするあ〜ちゃんはこの頃から頼もしい。そしてジェニーはご機嫌ナナメを聴きながらお別れ。

「今夜はですね、Perfumeののっちさんかしゆかさんあ〜ちゃんの3人が遊びに来てくれたんですけども、ホントにみなさんね、聴いてくれたらわかったと思うんですけど、みなさん声が可愛らしいんですよモチロンね、顔もメチャクチャ可愛いんですけど、声が可愛くて、柴田もね自然に声が高くなった気もしないでもないんですけど」


「声が可愛らしいんですよ」と強調してからの「モチロン」への繋ぎがスピードの向こう側の世界だった。それぐらいの理性はさすがの柴ちゃんと言えど持ち合わせていた。総合的な感想としては、2003年の時点で既にPerfumeのパーフェクト三角関係は完成していた。そして書き起こしなんて時代錯誤なことやるもんじゃないと思った。