じゃっ夏なんで

ROCK IN JAPAN FES.2008とSUMMER SONIC 2008でPerfumeさんを見てきました。RIJFのほうは二日ぶっ通しで参加しました。1日目はDJブースのダイノジがクソ面白かった。ミスターロッキンオンを名乗るだけあって、見せ方も選曲も繋ぎのパフォーマンスも全てが完璧で昼間から燃え尽きた。DJブース内でダイブが起きたのには笑った。そしてトリのPOLYSICSが最高だった。サークルモッシュに直撃したのはHi-STANDARD以来だったので、若さが眩しかったと同時に肋骨折れたかと思った。そんな状態で2日目を待たずに満身創痍になった僕と友人は、「明日はもういいんじゃない?」「絶対朝起きれないでしょ」と目標を完全に見失っていた。しかし二日目の早朝にはきちんと時間通りに待ち合わせ場所に集合してしまうのがヲタの性。「昨日のは前座ですからね」「前夜祭のわりには盛り上がりましたよね」と、意気揚々と1時間前にはステージに辿り着いた。そこには、人、人、人。必死すぎんだろってくらいステージには大量の人が座り込んでいた。一瞬、現実を受け止め切れなくて立ちくらみが起きたが、何事も無かったかのように座り込んだ人の群れを掻き分けて前方のブロックに紛れ込んだ。そしてPerfumeが登場するといつものように圧縮祭り。それに乗じて最前ブロックへと雪崩れ込む。朝イチから怒涛のモッシュだったが、いつもの単独ライブと違うのはオーディエンスがPerfumeとの距離を少しでも縮めようと闇雲に前へ前へと詰めないことだ。単純にPerfumeの音楽に暴れたい人間がたくさんいて僕の周辺は回りまくっていた。まっさらな空の下、重低音に震えて汗をかきながらカワイイ女の子を見るのは最高に気持ちよかった。

だけど面白かったかと問われればそこまででもなかった。この日のセットリストはGAME(イントロのみ)、シークレット・シークレット、チョコレイト・ディスコlove the world、マカロニ、エレクトロワールド、ポリリズムだった。オリコン1位を取ったアルバム”GAME”主体の組み方で、必殺のナンバーばかりを並べて所謂ファンでない人も十分に楽しめるライブだったと思う……んだがぁ、そんなこたぁあ俺には一切関係ない! 木の子を出せいぃい、木の子をぉおおおッッッ!!!!!! 名前コールさせろやぁあ! ぐるぐるゆー!って言わさせろやぁあああ!!! オリコン1位を取ったPerfumeの売り方としては何も間違ってはいないセットリストなのかもしれないけど、Perfumeが”Perfume”をやらないライブがこんなにも高まらないものなのかと自分のアイドルヲタっぷりに愕然とすると同時に余所行きのPerfumeが残念でもあった。まーキモヲタなんか死ぬべきですけどね。でも僕はそんなキモヲタと低い天井の下、あ〜ちゃんの無茶な要求に耐えながらギトギトした汗まみれになりたいですけどね。ちなみに2日目で一番面白かったのはDJブースのDJハヤシでした。ハヤシヲタになりました。以下はmixiより抜粋です。

歩いているとYMORYDEENが聞こえてきて足を速めると、そこにはDEVOの巻きぐそヘルメット(エナジードーム)をかぶった男が。我らがハヤシは21世紀のスキッツォイド・マンとYMOマッシュアップでエアギターどころか一人エアーバンド開催。いきなり大爆笑の渦。そこからは今日の筋肉少女帯を意識して、鬼の筋少祭り! 例年以上に筋少の連打! 途中でヤノが出てきて無表情でXジャンプ連射。スタッフまで巻き込んでみんな一斉にダ〜メダメダメダメ人間ダァァァメッ!!!!と飛び跳ねる。その勢いでフライングしたかのようにウルトラマンセブンの仮面を被りながらクソやる気の無い動きでルースターズの恋をしようよやりたいだけ!&ユニコーン大・迷・惑! 超カラオケで歌いたくなる! そしてI'M A LOSERを歌い上げるハヤシの振り向きざまの80年代アイドルの笑顔はクソ爽やかで爆笑! そして必殺の帰ってきたウルトラマンで繋げて、なぜかブームの風になりたいを熱唱しながら乳首こすりまくる!我慢できなくなって直にこすりあげながら熱唱! そこからフミ嬢が登場し、イモ欽トリオ/ハイスクール・ララバイをマッシュアップした相川七瀬の夢見る少女じゃいられない熱唱! 途中のビンタまで完璧に決まりお腹いっぱい!!! そこでずっとずっとずっと聴きたかったシーソーゲーム!!! やっぱりハヤシは桜井さんにソックリ! 俺、一人大興奮! 大熱唱! 最後に尾崎紀世彦また逢う日までシメ! 「なぜか さみしいだけ なぜか むなしいだけ」に合わせて持参した椎茸を投げまくる! クソくだらねえ終わり方!!!! ハヤシ大好きだ! 抱いてくれ!!!!

そんなわけでSUMMER SONIC 2008でPerfumeさんを見ることが億劫になって、僕から「Perfume見に行きましょうよ!」と誘ったのに、なぜか僕と友達はPerfumeが出演する予定のDANCE STAGEにはいないで、MARINE STAGEでLOS CAMPESINONS!を見ていた。友達が何度も「Perfume目当てでサマソニ来たのにいいんですか?」と尋ねてきたが、「もうここまで来ちゃったらいいんじゃないですか」とヤケクソになっていた。LOS CAMPESINONS!の音楽に揺れて踊っていた。「ヴァイオリンの子カワイイね」なんて言いながら涼しい風に吹かれていた。ふとケータイを見ると、時刻は11:30を示していた。Perfumeの出演時間は12:30から。それを見た僕は咄嗟に友人に言った、「Perfume見に行こう」。友人はアンタ一体全体何なんだと厭きれ気味だったが、自分の中で眠っていたヲタ小宇宙を抑えきることができなかった。早足でDANCE STAGEに向かうと既に入場規制始まっちまってるんじゃねえかって勢いの満員具合。心が折れかけるも何となく入場してスペースを狙って前へと足を運ぶ。なんとなく流れに沿って前進するもステージから3分の1くらいの場所が限界だった。40分前からこんな事態になってたらPerfume入ってきた瞬間ヤバイことになるんじゃないかと危惧していると、Perfumeが出てくる前からシャレにならない事態になっていた。待っている間にも2度ほど大津波が起こって、何かが倒れる音やそこら中で怒声や悲鳴が上がっていた。ありえない人口密度になっていて、待っている間にも周りの客からは大粒の汗が零れている。DANCE STAGEのMCが出てきて、これ以上圧縮が起こったら中止せざるを得ないと興奮気味にアナウンスする。つーかテメェラがPerfumeをナメてるから(良き所で入場規制をせずに無理やり詰め込むから)、こんな有様になってるんじゃねえかと苛立つ。僕は誰もが「地獄」と口にした仙台のライブを経験した人間だが、あそこには何だかんだでハッピーが残っていた。なぜならみんなPerfumeが大好きな人間が集まっていたからだ。このステージは圧縮も体感温度も舞台の高さも仙台に比べて遥かに良かったのに、遥かにつまらなかった。Perfumeの3人が何度も客の様子を確認して自分自身のライブに集中できる環境ではなかったし、途中で上半身裸のビール瓶持った奴が怒声を発しながら人並みを無理やり掻き分けて出て行ったのには唖然とした。のっちが「隣の人は敵じゃありませんよ!」と説教していたのが全てだったと思う。ライブ後、サマソニで初めてPerfumeを見た友人に僕はひたすら「こんなんじゃないんだよ」と呟いていた。完全に二人とも心が折れていた。でも、その後に出演したYELLEを最前ブロックで見て、あまりの可愛さに発狂しながら踊っていたら全てを忘れた。僕らは何度も何度も「メルシィーボクゥウウウ!」と叫びながら握手していた。そんな夏だった。